荷物を倉庫に預けて、アパートでの生活が続いているのですが、すべての状況が1転2転3転・・・と、延々に転び続けていて、一体いつ、どこに収まるのか、収まるなんてことがあるのか、まったくわからない状態です。
倉庫にかかる費用やら、色々な情報は人によって言うことが違ってどれが本当かわからないので、計画は立てる先からやり直しになります(笑)。
かつての自分だったら、心配と不安とイライラで神経が焼き切れていただろうに、この混沌が”ただそのまんま”、ある種面白くすら映るのは、ある意味奇跡としか言いようがありません。
かつての私は、どうしようもなく安定を求めていました。
”私”がいると思ってたから、必死で”私”を守ろうとしていました。
そして動き続ける、言うことを聞いてくれたり、くれなかったりの気まぐれな現実に振り回され、現実を思い通りにしようとする戦いに疲れ果てていました。
今はすべてが、即興演奏のように見えます。色んな音があちこちで起きて、不協和音を含めた調和の音が奏でられている・・・。そのかけらとしての”自分”がある。そしてもちろん、すべての音の根源としての自分がある・・・。
ちなみに・・・
素敵な音楽を聞くと、伊坂幸太郎の『死神の精度』という本を思い出したりします。言葉のセンスがよくて、たまにちょっとおじさんなギャグもよくて、大好きな本なんですが、つい最近古本屋で見つけて、立ち読みを始めたら止まらなくなり、また買って読み直してしまいました。数年前に売った気がするから、自分の売った本をまた買い直したのかも・・・なんせアメリカの田舎町にたった一件の古本屋ですし(笑)。
ともあれ、本に出て来る死神達は、みな音楽をこよなく愛しています。音楽は、人間が作り出した最上のもの、と死神は言います。そしてどんな音楽でも、聞き始めるとすっかり虜になってしまうんです。
お店の視聴機で音楽の虜になっている死神の姿を想像すると、City of Angelsという映画の中の、浜辺にまばらに佇んでいた、コート姿の天使達のシーンが思い出されたりします。
思いもよらないところで音楽を耳にし、思わず「ミューーージック!!」と叫んでしまった死神に、なんともいえず・・・ほんわかした気持ちになり、顔も全身もほころんだりして。
死神に理解できない、人間の性質に関する洞察も面白いです。
人間以外から見た人間の洞察、という点では、コミュニティ時代の友人達の間で、『異星の客(Stranger in Strange Land)』という本が、スピリチュアル・ファンタジーの傑作とされてそれはそれは人気でした。翻訳を読んだのですが、今ではあまり細かいことは覚えていません。人間の行動を見ていた結果、火星人の彼は黄信号=スピート加速、と覚えた、とかいう話とか、女性達の身体は若返らせても顔は変えなかった、とかいう話以外は(笑)。
そうだ!今なら英語で読めるはず!―と勇んでkindleでサンプルを取り寄せてみましたが・・・私の英語力では太刀打ちできませんでした(涙)。読めるけど、細かいニュアンスを楽しむことができないし(涙)。
と、今日は音楽、読書、映画の話となりました(^^)。