片道7時間のドライブの旅から帰り、一日空けてテキサスに飛んできました。ちょっとした旅続きです。
私はもともと旅行が好きです。トニー(パーソンズ)と雑談しているときに、運転中に起きた経験―運転している人と、運転することと、車がすべて同じものだった1瞬の経験―について話したら、”運転してるときに目覚めたって人、よくいるね。”なんて言っていましたが、飛行機に乗っているときにも似たような経験がよくあります。旅は瞑想に最適です。
身体は車や飛行機からの振動で疲れを覚え、思考がそれにつれて騒がしくなる瞬間も多々あります。ここで思考を信じると、それが個人化されて思考はストレスになります。旅の供と喧嘩になるのはこの瞬間です(笑)。でもその感覚をキャッチすると―身体の反応がそれ自体で勝手に起きていること、思考もそれにつられて勝手に起きていることが見え、”私”という感覚が崩れます。”私”はもとより、”人”という感覚もこぼれ落ちて、自分が何であるのかわからなくなったりします。
私が輪郭を持った個体から、すべてが起きる空間に変わってしまう瞬間です。
今回、旅の供にヒロさんお勧めのJ.C. Ambercheleの本の中から『The light that I am』を持ってきました。ここしばらく、目覚めた人たちの本やビデオへの興味が失せていて・・・これまで読み聞きしたことを一切忘れたら何が残るんだろう、ということに興味があって、買っても読まないんじゃないかなぁ・・・なんて迷いながら買った本なんですけど、これが・・・面白い!
興味が湧くとか知的に面白いとかではなくて、文の後ろから伝わって来るものが、なんとも言えない。書き手があまりに”それ”の中にあって、あまりに深く”それ”から書かれていて、読んでいて美味しいことこの上ない。私はハーディングには、たまたまどうも惹かれるものがなくて、そういう意味でも買うのを躊躇したのですが、今までのところ、とても味わい深い本です。目覚めることじゃなくて、”それをどう生きるのか”に焦点があるのもすごく響くものがあるし、著者の置かれた特殊な状況も手伝って、目覚めを通して何かを得ようとしていないのが、このなんとも言えない深さを生んでいるように感じます。
いつもながら、ヒロさんの貴重な情報に感謝です。