2015年5月15日金曜日

穴が空いたら:『あの方は栄え・・・』part 3

さて、He must increase, I must decrease 第三弾、バーナデット編です(笑)。
(前記事のこれこれを読んでいただくと、助けになるかもしれません。)

バーナデットは人が本質に還る過程の中には、二つの大きな転換点があるといいます。

一つ目はエゴがなくなること。
二つ目は自己がなくなること。

そして彼女は、人間の意識を円に例え、その過程を表現しました。

人の意識の中心には、針の先ほどの穴が開いている。

人の意識は”すべてなるもの”の上に薄くかかったベールのようなものなので、この穴を通して見えるのは当然、すべての生命の背後にあるもの(本当は別に後ろじゃないけど)、すべての存在の源です。無限なるもの、と言ってもいいかな。


なので、この ”穴”、自分の中心(と思われるもの)に意識を集中することによって、人は初めは神の神秘、大いなるものを発見するわけです。

そしてエゴがなくなると、


こんな風にポカッと中心に大穴が開き、ドーナッツ状態になります。

さてここで。。。。


穴が大きくなると、ベールに覆われていたものの見える量が思いっきり増えます。まだそんなに大きくないけれど、針の穴に比べたら、もう否定できないはっきりさです。


かつては何かが起きると、その傷は出口を発見する前に、あちらこちらにさんざんぶち当たっていましたが、


穴が大きくなったので、より素早く、すべてが流れるようになります。

人の意識は常に自分に向かってかがみこんでいるので、


針の穴時代に見えていたのは、”私”という条件付けがほとんどでしたが、ドーナッツになると、


条件付けも見えるけど、”無限のものとしての自分”が、前より遥かにはっきり見えるわけです。

さらに、針の穴時代は、”私”が神を、真理を、悟りを探していましたが、
ドーナッツになると、”私”の意思ではなく、”それ”に突き動かされる形になるといいます。

一度ドーナッツになると、中心から変容の炎が燃えて、”私”を焼いていくようになります。そして穴はどんどん、大きくなります。


やがて”私”がかすかな線になり・・・さらに完全に消滅するまで。


He、すべてなるものは、栄えなくてはならないのではなく、勝手に、自然に、その生命の流れに従って無用なものを焼き尽くすわけですね。

彼女のビデオや本に興味のある方は、こちらをどうぞ(残念ながら英語のみになります)。