2016年11月12日土曜日

目覚め

”....禅や他系統の人々はこの点に関して話しはするが、大抵の場合、
重度の精神衰弱はスピリチュアルな教えの大きなセールスポイントではない。
皆完全な知識、苦しみからの完全な解放その他といった
美味しいものはすべて欲しがるが、誰も代金は払いたがらない。

ジュリーが今いる地点こそがその代価、もしくは、いずれにせよその始まりである。
(目覚めとは)血まみれの混乱、というのが単純な事実であり、
愛・至福系の人々は参加登録しないのだ。
彼らは、立ち泳ぎ仲間の間で
居場所を失わないで済む悟りが欲しいのだ。
手足をばたつかせるのをやめたくないのだ。
一人で暗闇に滑り込みたくないのだ。
彼らが欲しいのは別の悟り、
グループにとどまり、注意深く作り上げた人格を維持して
ただ幸せになりたいのだ。
できることなら本当に本当に本当に幸せに。

自分も隣の男性と同じように幸せが好きだが、
幸せは私たちを真理の探求に送り込んだりしない。
それはやってくるのが天国であろうと地獄であろうと、
代価に糸目をつけず嘘であることを止めようとする、
猛烈で熱狂的、激しい狂気なのだ。

(目覚めは)高次の意識とか、自己発見とか地上における天国とかいった話ではない。
これは血がこびりついた刀、朽ちかけたブッダの頭、そして自己犠牲といった話であり、
そうではないという人は皆、
自分が持ってもいない何かを売っているのだ。” 

                 ジェッド・マッケナ『Spiritual Enlightenment The Damnedest Thing』

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6ヶ月に及ぶ教師養成コースが終了しました。この半年間はコースを中心にした
生活でしたが、これで一息です。

”瞑想”という穏やかなイメージとは裏腹に、
自分の中からも外からも、何が本当か本当でないのか、引っ掻き回し、
すべてを取り出し、投げ出して見直していくという、容赦ない作業を続けた
参加者のすべてに、深い敬意を感じています。

”こんなに大変だなんて、誰も先に教えてくれなかったじゃない!”
と叫んだ子もいましたし、

”長い間みんなを心の中で批判し続けてきて、今やっと、自分が何を
してきたか、いかにわかってなかったか気づいたの。
ごめんなさい。自分が何してるか、まったくわかってなかったの。
こんなに長くかかってごめんなさい。”
と涙を流した人もいました。

否応無くそうせざるを得なかった、というのが現状ですが、
自分のすべてをさらけ続けたみんなに、深い感謝を感じています。

事実を言えば、参加者の誰もが、愛と至福、より良い自分を求めて
コースに参加したと思います。
自分のちょっと不都合でうまく機能してない部分を補正して、
ずっと楽な人生を歩んでいけると思ってたと思います。
”それ”を知る、思い出す、ということが、機能不全でありながらも
長く慣れ親しんだ自分の全てを捨てることであるとは、誰も、
聞いていても理解できないことであり、誰もが、期待していたこととは
まったく違ったと言います。

そうして、それぞれが新しい一歩を踏み出します。